須磨の句碑 五十嵐播水・須磨寺  *
 須磨寺は真言宗須磨寺派大本山で、本尊は聖観音。
  平安時代初期に光孝天皇の勅願寺として聞鏡上人が
  開山、1100年以上の歴史がある源平ゆかりの寺として
   知られています。

      住所:神戸市須磨区須磨寺町 4-6-8
      電話:078-731-0416
      アクセス:JR「須磨」駅下車 徒歩 13分
            山陽電車「須磨寺」駅下車 徒歩 5分
      公式ホームページ:http://www.sumadera.or.jp/ 

                               

 改築されて間もない須磨寺大師堂

   大師堂には宗祖弘法大師と真言八祖が祀られています。

   須磨寺は「須磨のお大師さん」の名で親しまれていて、
    毎月20日、21日の縁日には、1日2万人を超える
    参拝客が訪れます。

                        
 大師堂と芭蕉句碑の中間あたりに、
   五十嵐播水(1899-2000)の句碑があります。
      香煙に ふりこむ雪や 初大師   播水
 播水は医師。「九年母」を山本梅史より継承主宰、
   『播水句集』『埠頭』『播水遺句集』などの著書があります。
 播水は姫路生まれながら須磨寺の近くに住み、
   須磨を詠んだ句を多く遺しました。
 播水は景を視覚的に捉えて表現することに秀でた俳人で、
   上掲の句は、寒さ厳しき頃に、その年、最初のお大師さんに
   参拝しようとする須磨寺界隈の人たちのこだわり(須磨寺への
   愛着心のようなもの)を、わずか十七文字でうまく言い当てています。
 俳子の添え句
       お大師へ 智慧の道行く 春日傘   俳子 

                              
          須磨の句碑 五十嵐播水・須磨浦公園

 須磨浦公園
   鉢伏山・鉄拐山山麓の斜面やその周辺からなる公園。
   海に近く松林が多い。桜の名所でもあります。
   源平の古戦場としても知られて、
   敦盛塚や戦の浜碑などがあります。
   山陽「須磨浦公園」駅下車すぐ
   須磨浦山上遊園、回転展望閣行きのロープウェーあり

   須磨浦公園:http://www.kobe-park.or.jp/sumaura/

                               
 山陽「須磨浦公園」駅を降りて、西へ300m行ったの所に
   五十嵐播水の句碑が建っています。
      下り佇てば 遅日の淡路 籬の上に   播水 
 この句碑は、
   芭蕉句碑(蝸牛 角振り分けよ 須磨明石)と、
   子規(ことづてよ 須磨の浦わに 晝寝すと)&
   虚子(月を思い 人を思ひて 須磨にあり)の師弟句碑との
   中間にあって、播水が、自らの俳人としての位置を
   どの辺りに置きたがっていたかをうかがわせます。
 播水はローカル俳人ながら、101歳で天寿を全うするまで
   俳句誌「九年母」を発刊し続けました。
   その気概・気骨がなせる業といえましょう。

                           
 下り佇てば 遅日の淡路 籬の上にという播水の句碑は、須磨の海を
   見下ろせる高台にあって、その海の向こうに淡路島が見渡せます。
 写真(左)は須磨浦公園展望台よりの眺望。
   春日遅々の頃、庭に下り佇つと、籬(垣)の向こうに、
   灯りがともりはじめた淡路がぼんやり見える、という句。
 凡々として、なんの変哲もない生活句。これは文学・芸術
   ではない…かもしれませんが、こうした些細な日常を
   淡々と詠むのも、また俳句なのではないでしょうか。
 俳人は生活のディテールにこだわります。花鳥風月や日常の些事を、
   おのが眼で見て、そのあるがままを飾らずに表現しようとします。
   そうすれば、よい句ができます。
   その良き句を句碑にするのは、邪道かもしれませんが…。
 俳子の添え句
       南に 須磨の海あり 冬ぬくし    俳子

                             
        須磨の句碑 五十嵐播水・須磨浦公園
     須磨離宮公園・噴水広場  須磨離宮公園
   前身は大正期に完成した武庫離宮。
   1967年に今上天皇御成婚記念として神戸市に下賜され、
   須磨離宮公園となりました。
   噴水とバラ園からなる欧風庭園(本園)と、旧岡崎邸の
   跡地を利用した植物園よりなり、
   市民の憩いの場として親しまれています。
     住所:神戸市須磨区東須磨 1-1
     電話:078-732-6688
     アクセス:山陽「月見山」駅下車 北西へ徒歩10分
           山陽「須磨寺」駅下車 北東へ徒歩10分
           JR「須磨」駅より市バス妙法寺駅前行
             「離宮公園前」下車すぐ
   公式ホームページ:http://www.kobe-park.or.jp/rikyu/

                           
     須磨離宮道の黒松並木  須磨離宮公園内に五十嵐播水の句碑があります。
        初空や 帯のごとくに 離宮道    播水
 離宮道は、須磨離宮公園正門から松風村雨堂を経て
   シーパル須磨に延びる一本道で、沿道に植えられた黒松並木が美しい。
   離宮道付近は、知る人ぞ知る高級住宅街で、
   豪壮な邸宅建築が並んでいます。
 上掲の句は、離宮公園側から離宮道を見おろすと、一条の帯のように
   道が延び、その向こうに須磨の海と新年最初の空が広がっている。
   須磨離宮の町並みも、その初空も、まことにめでたい、という句。

                           


 俳子の添え句
     新松子 雨の筋なす 村雨堂
     衣掛の 松に色なき 風のこゑ   俳子

 左写真は、須磨離宮道沿いにある松風村雨堂跡

                                   
 五十嵐播水の初空や 帯のごとくに 離宮道という句を
   見て感じたことを、以下に記します。
 俳人が離宮の初空を美しいと感じる時、その感動は何人をも
   傷つけません。俳人がその感動を独り占めしても、
   人はなんの痛痒も感じません。
   また、俳人がその感動を惜しみなく人に分け与えても、
   その感動は価値を減じることはありません。
 俳句はなんの値打ちもない、つまらないものですが、
   かくも無害なるものは他にありません。みなさん、俳句をやりましょう。 
  俳子の添え句
       酔ふほどの 酒はなけれど 宵桜 
       もののふは 猛しよ我は 花人に    俳子
 左写真は、須磨離宮道(全景)

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