戯   画 (1)   *

      鳥雀も 瑞を乱さず 明の春
      狐火や この世あの世の 魂迷ふ
      寒月下 獣のやうに 咆哮す

      身を舐めて 恋に破れし 猫となる
      網引きの いかなご撥ねて 桜色
      国境も 地図もなき旅 雁帰る
      旅に病み 空を恐れて 残り鴨
      鶯の 見えみ見えずみ 定めなく
      一点が 一線となり 初燕
      田も動け 空揺るがせて 蛙鳴く
      ふくらめば 透けて蛙の 喉ぶくろ
      白光る 水の裏より 蛙の目
      浮き蛙 失せて目玉の 残りけり

      目瞑れば トトロ出で来る みどりの夜
      囀や 我も鳥語の 輪の中に
      夏空へ サンバ娘の 背負ひ羽根
      毛虫這ふ 末は胡蝶か 夜盗蛾か
      ぬかづけば 我も敗者や 青蛙
      関跡に 関所破りの 道をしへ
      初蝉の 羽透き通る 朝かな

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  俳子の「守破離」俳句


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