戯   文    *

      右顧左眄 上行下効 冬に入る
      ゐかんぜよ 龍馬気取りの 懐手
      初寝覚 極上発句 忘れ来し
      雪やこんこ 狐こんこん 今夜来ん
      いざ出陣 三廻りほども 着ぶくれて
      湯豆腐に 七人の敵 忘れをり
      三寒の グーに四温の チョキパー

      最初はグー ジャンケンポンの 花こぶし
      我いつも 薄志弱行 春炬燵
      灘が坂 坂は長坂 花が坂 灘区高尾通
      老いらくの 頭にかざす 春キャベツ
      臍曲がり爺に 臍なし蛙かな
      古池や ドレミファソラシ 泥蛙
      千年の 大樹が万枝 百千鳥
      鬼あざみ 鬼が隠れりゃ 姫あざみ

      生くべき蚊 死すべき蚊みな 蚊なる蚊も
      ぶんぶんぶん かなぶんぶんと 飛びきたる
      どう見ても 不良老人 サングラス 
      明日がある 今日はひとまづ 大昼寝
      夢見しは 蝶か老子か 昼寝覚
      噺家や 扇閉づれば 箸となる
      風涼し 無にして無限 無尽蔵

      貧乏は 金もて買へず ちちろ鳴く
      蛇に足 妻に角あり 蚯蚓鳴く
      青レモン 青春といふ 手榴弾
      一寸の 目の玉ふたつ 銀河見る
      露の世や 行深般若 波羅蜜多時
      無位無冠 無病息災 天高し
      ブランドの 服着る案山子 雀来る
      猫じゃらし とも呼ばれゐて 犬子草
      憂きことは 笑ひ飛ばして 実山椒

  俳子の「守破離」俳句

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