炎  帝    (二十句)   *
    ふるさとの 骨身にしむる 溽暑かな
    噴水や 鳩は駅舎の 翳を出ず
    夾竹桃 日は中天に 動かざる
    炎帝や 亡者のごとく 街を行く
    油照 にんげんの皮 垂れさがる
    夏天炎ゆ 死人石に 影刻み
    顔欠けし 被爆地蔵や 夏の陰
    黙深し 慰霊碑遠き 木下闇
    西日さす 被爆ドームの そこひにも
    大落暉 落蝉はみな 腹を上に
    蝉時雨 同じ忌日の 無縁骨
    ヒロシマや 川さかのぼる 流灯も
    神さびし 灯蛾ドームの 闇に落つ
    安らかに 眠るは難し 極暑の夜
    百日紅 被爆隠して 母卒寿
    紺朝顔 老いても母は 母なりき
    なににでも 優しくなれる 原爆忌
    噴水や 雨降る街の 静かなる
    虹あらば 兵戈はいらじ 吾子二十歳
    夏終る 雨に煙らふ 夕山河

   俳子の「守破離」俳句


 句歌留多(四十六句)  疫魔(百八十句)
 戀恋(二十句)  戯花(三十句)  戯画(四十句)
 戯文(二十句)  木霊(二十句)  扇都(三十句)
 人籟(二十句)  緑陰(二十句)  死夢(二十句)
 鎮魂(二十句)  炎帝(二十句)
 蛇惑(三十句)  寧楽(三十句)
  575 俳子ワールド
 俳子の俳句横丁
 俳子のインターネット歳時記
 神戸観光名所歳時記
 神戸グルメ紀行
 須磨・句碑めぐりの旅
 フォト俳句・いい日 旅立ち
 俳子の独断状
    ホームへ