山  茶  花   *

          冬…さざんかの 咲き初むはみな 艶やかに
            さざんかの どこか歪な 花かたち

            さざんかに 夕影の来て 散り急けり
            さざんかの こぼるるままに 小糠雨

            さざんかや 三八式の 歩兵銃
            学徒征く さざんか坂の ぬかるみを
            さざんかや 人馬は征きて 帰らざる
            さざんかの 散るを急ぎて ちりぢりに

            さざんかの 咲きつぐ綾と 散る色と
            さざんかの 散りても景を 損なはず

            さざんかや 散るとき見ゆる 人の裏
            さざんかの 咲く花よりも 散りし屑


            街壊れし こと思ひ出す 冬の朝
            さざんかの 散り乱れたる 朝なりき

            さざんかの 咲き散る道を 二十年
            さざんかの 咲くも散りしも 池の面に   俳子







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