葡     萄

            秋…芳醇の 香り満ちたる 葡萄園
              黒葡萄 水に浸せば しろがねに

              一粒の 葡萄に伸ぶる 白き指
              白指(しらゆび)に 攫はれゆきし 黒葡萄

              黒葡萄 棚下重く 垂れさがる
              片肺を もぎとるやうに 葡萄もぐ

              念入りに 葡萄の粒を ひとつづつ
              葡萄食ふ 唇赤く ふくよかに

              キスしてよ 葡萄の粒を 吸うやうに
              口吸へば 葡萄の味の ほのかにて

              種なしは 葡萄の無念 人のエゴ


              野葡萄の 摘まれぬままに 色づける
              実をなせど 粗にして小さき 山葡萄
              紫青緑 色そろはざる 山葡萄

              蔓先の 高きは美味か 山葡萄
              野葡萄の 高きはさぞや 酸いからむ

              乾杯や 山葡萄酒 かかげつつ    俳子


 

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