秋 扇 / 秋 団 扇  *

            秋…相槌を 打つか打たぬか 秋扇
              うなづきて さはさりながら 秋扇

              秋扇の 風にもなびく 面の皮
              生ぬるき 風をかへして 扇置く

              華麗なる 嘘をひらりと 秋扇
              せはしなき 秋の扇に 隠す嘘
              秋扇や 手練れの見せる 裏おもて

              聞き流す 術はあらじも 秋扇
              上がつたり 大明神の 秋扇


              まかりでて 恐れながらの 秋扇
              言の葉の 途切れて忙し 秋扇

              秋扇 たたみて終る 長話
              閉ぢぬれば 言ひえて妙の 秋扇


              秋扇 王の寵愛 今はなく
              たたみても 置きどころなき 秋扇

              秋扇 なみだ見せざる ひとの手に
              一笑に ふして仕舞ひの 秋扇

              秋扇を たたみてやをら 立ちあがる
              妻が手に 馴染むがころぞ 捨扇

              仏壇に 忘れ団扇の 色褪せて   俳子



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