田    植  *

          春…春の田へ 急ぐも迅き 谷の水
            水入れて 空も入れたる 春田かな

            出揃ひて 苗代の青 かがやかす

          夏…田水張る 上は日の道 雲の道
            田水張る 谷戸の棚田や 月いくつ
            田水張る ここは日の国 水の国

            代掻くや 空みづつちを かき混ぜて
            あす田植 田毎の月に 盃重ね

            玉苗を 投げて始まる 田のいくさ
            玉苗に こめし思ひを 知ればこそ
            田の神の おはすところに 苗を打つ


            早乙女や 雨の匂ひを まとひつつ
            踏み入るる 蹠にぬるき 田植水

            浅泥に 腰のふらつく 初田植
            足重く 手はもたつきの 初田植

            手さばきも 覚束なげに 御田植
            植うるにも 器用不器用 田植笠

            泥はねを 気にもとめずに 早苗植う
            田を植ゑな 実り多きを 願ひつつ

            早乙女や 紺の絣に 赤だすき
            乙女らの 裳裾のぬるる 御田植

            早苗植う 田水の青を くぼませて
            田植女の 足下に青き 水の空

            田植女や 水照(みで)り明りに 苗さして
            田を植うる 己が影に 苗をさす

            早苗植う 田面の空に 穴あけて
            田植うるや 水に乱るる 空の青


            紐張りて 横一列の 田植かな
            幾たびも 背筋を伸ばす 田人かな

            日の本の 大いなる尻 田植田に
            早乙女の お尻は丸し 田は四角

            田の神の み足にそひて 御田植
            股越しに 丹生の山見ゆ 御田植

            高所より 藍那棚田の 田植唄
            風に乗る 声のびやかに 田植唄
            田の上を 渡りてはるか 田植唄

            唄も出る 早乙女衆の 揃ひ踏み
            手を沈め 土のこゑ聞く 御田植

            初田植 やや湾曲の 稲の列
            早苗田や 水面に映る 空近し
            稲植ゑて 空近くなる 里棚田

            植ゑ終へて 浮苗ひとつ なかりけり
            植ゑ終へし 棚田に風の 吹き渡る

            ひと夜経て 植田の苗の 立ち上がる
            苗の列 ゆれて田植田 動きそむ
            植うる田や 瑞穂の国の 水明り    俳子

                   玉 苗

      あいな里山公園オープニングっフェスタ 「田植え体験」 2016.6.5

            あいな里山夏フェスタ 2017

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