蛞    蝓   *

           夏…なめくぢの 暗渠に光る ぬめり肌
             好物は 塵や芥ぞ なめくぢり

             汚物すら 好みて舐むる なめくぢら
             むらさきの ヘドロを舐むる なめくぢら

             蛞蝓の 歯舌で濁世 舐め砕く
             ヘドロ呑み 蛞蝓わめく ガギグゲゴ

             蛞蝓や 汚濁地獄の 底を這ひ
             蛞蝓の はみだしてゆく 下水溝

             なめくぢの 這へば妖しき 銀の道
             なめくぢの 這ひたる後の 銀の筋
             濁穢の 這ひ跡ひかる なめくぢら


             死にもせで 蛞蝓縮む 塩地獄
             潰しても 潰さなくても なめくぢり
             塩をまき 箒立てても なめくぢ来

             家自前ででむし 無宿なめくぢり
             なめくぢに 塩ふるひとの 加齢皺    俳子



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