水     母  *

             夏…父は月 母は海原 海月生う
               花くらげ 月下の海に 透きとほる

               花くらげ 浮くも沈むも 波まかせ
               海闇に 浮かびつ消えつ 花くらげ

               月暗し 目なし水母に 海広し
               空に月 海に海月の 浮き沈み

               水の母 海の月とや 水くらげ
               水つかみ また水放つ 水母かな

               海境の 波間漂ふ 海月かな
               波ゆきて 水母とどまる 宵の海
               沈みゆく 逆さくらげの 二三枚

               水母てふ 骨なきものの 浮遊力
               漂へる ものに綾あり 水母浮く

               水母浮く 水漬きし兵の 魂のごと
               漂ふや 水母は白き 筋をひき

               水母浮く 敦盛落ちし 須磨が浦
               水槽に もみあふごとく 群くらげ

             秋…落潮に 攫はれゆきし 秋くらげ   俳子



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