雲  の  峰  *

           夏…人工島 遠く小さく 雲の峰
             海境に 横一列や 雲の峰
             波立つや 檣頭に触るる 雲の峰

             湧きたちつ 膨れあがりつ 雲の峰
             海空の 青に染まらず 雲の峰

             峰雲の 鉾立つ前や 乳房雲
             六甲の 空押し上げて 雲の峰

             六甲の 峰に座すかに 雲の峰
             峰六つの 山の意にそふ 雲の峰

             峰雲や 峰の向ふの 遠山に
             未踏なる 山の彼方に 雲の峰

             峰雲の ひとつ俄かに 盛りあがる
             峰雲の 膨らみ増さば 危しと

             行くべきか 行かざるべきか 峰に雲
             湧くからに 黒ずむからに 雲の峰
             一山を 呑みて隆々 雲の峰

             鬩ぎあふ 六甲摩耶の 雲の峰
             峰雲を めがけて風の 吹き上がる

             峰雲の 分水嶺を 越え来たる
             峰雲の 底ひ黒々 雨意兆す

             雲の峰 雨意は空より かけくだる
             峰雲の 崩るる際の 風の綾

             夏雲や マグヌス効果 大魔球
             雷雲に 消えてステルス 戦闘機

             雲の峰 憤怒のこぶし 突きあげて
             須磨太郎 空に仁王が 力瘤

             老ゆほどに 頑固一徹 雲の峰
             雲の峰 老俳人の 心意気


             夕      立

           夏…海と空 とけあふあなた 夕立雲
             韋駄天が 大夕立を 連れてくる

             石畳 走る音して 夕立来る
             夕立来て 身代わり申が 軒の下

             街どこも 縦縞模様 夕立来る
             空黒く 雨脚白き 大夕立

             白雨来て 雨が雨打つ 石畳
             草庵の 塵流すかに 大夕立
             廂間に 逃げこむふたり 路地夕立

             大夕立 大地たたきて 街洗ふ
             煉瓦塀 濡らして過ぐる 夕立かな

             山を呑み 雨に激して 夕立雲
             夕立来て たちまち暗き 杣の道

             つきぬけて 裏六甲の 夕立雲
             六甲も 摩耶もかき消ゆ 夕立かな

             余すなく 街を洗ひて 夕立過ぐ
             空高く 鴉が騒ぐ 夕立あと
             雲間より 光しぐるる 夕立あと

             昏れつつも 光降りくる 夕立あと
             石畳 濡れて夕立の 跡名残り    俳子

      神戸ハーバーランド・モザイクより神戸ポートピアランドを望む

              神戸市北区松宮台

             鈴蘭公園より北五葉方面を望む

          鈴蘭台西町より北五葉方面を望む

      前頁(川床)へ  この頁のTOPへ  次頁(雷)
 575 俳子ワールド
 俳子の俳句横丁
 神戸観光名所歳時記
 須磨・句碑めぐりの旅
 俳子の守破離俳句
 俳子の独断状
   ホームへ

 俳子のインターネット歳時記 夏


 俳子のインターネット歳時記 写俳版