原 爆 忌 ( 4 ) * 夏…ミサイルの 射程が中の 原爆忌 地に戦 絶えざるままぞ ヒロシマ忌 滅亡に 至る戦争 夏天の奇 慚汗や 干戈不息の 世なりせば 真夏にも 黒き雲なす 核の冬 核の世の レッドラインを 越ゆる夏 核の夏 イスカンデルM 作動せり 夏銀河越えて ICBM弾 一発で 我も蒸発 核の夏 またしても 悪魔が選ぶ ピカドン忌 日常が なくなるひと日 原爆忌 夏籠る 核シェルターに 身をちぢめ 原爆忌 ハルマゲドンを 生きのびて 核の世や 日傘ひらけば 骨がない 愚者の夏 戦争の種 尽きまじく 夏闇に光るか 劣化ウラン弾 ポロニウム 入りの紅茶を 夏昼に 折鶴の夏を ステルス戦闘機 巡航ミサイル飛ぶや 夏天を私し 夏天へと 気化爆弾の きのこ雲 自爆型 ドローンのごと 火蛾爆す 落ち花火 白燐弾が 街襲ふ クラスター 弾の跡めく 蝉の穴 これらみな 殺人兵器 悪なすび ボケ茄子に 覚えきれざる ほどの武器 威力増す 通常兵器 うり爆す 蟻踏まる 地を這ひをると いふだけで 殺めあふ 正義いずこぞ 蟻の列 夏の火や 撃ちてし止まば 敵もまた 人多く 殺さば勝ちぞ 夏天の非 戦争の 底ひに国家 夾竹桃 国ありて 戦禍は絶えず 原爆忌 忘るるな 軍都が末の 原爆忌 炎天を 来て慰霊碑の 小暗がり 中指で さぐるトリガー(引金) 夏天の悲 ヒロシマ忌 百年後にも いくさして この星が 廃炉になる日 被爆者忌 人住めぬ 星となりても ヒロシマ忌 文明が 滅びし後の 原爆忌 モノクロの 写真ばかりや 原爆忌 俳子 |
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