*

         春…春蛾生み 鳥の騒がぬ 里となる

         夏…蝶か蛾か 夢か現か 毛虫這ふ
           毛虫這ふ 末は胡蝶か 夜盗蛾か

           曇天や 蛾々の群れ飛ぶ 枝梢
           蛾を厭ふ 遺伝子あるを 疑はず

           蜂鳥か はたまた蝶か 雀蛾来
           蜂のごと 大透翅蛾 花に寄る

           夜盗蛾とは また物騒な 御呼び名
           毒づくや 銀粉とばす 火蛾のごと

           こぼれくる 灯り求めて 夜蛾飛べり
           火飛べり のんどの渇き 知る夜更け

           燈蛾飛ぶ 対角線の 交差点
           灯に急きて 影を揺らせる 夜蛾ひとつ

           今生の 今を狂ひて 夜蛾燈蛾
           夜盗蛾の 突撃自爆 闇に果つ

           火取蛾や 宵のともし火 ともるころ
           夜盗蛾や 終着駅の 灯が消ゆる

           コンビニの 明るき孤燈 蛾が叩く
           どのカード 出せばよいのか 夜蛾群るる

           コンビニの 不夜城めくを 夜蛾燈
           コンビニや 燈蛾も我も 無縁物

           ここだけの 話あれこれ 火蛾燭蛾
           火蛾みだれ 白き鱗粉 まきちらす

           ためらはず 灯蛾あやめし 白き指
           白蛾死す 都会の夜は ひとりの夜

           神さびし 灯蛾ドームの 闇に落つ
           狂ひ蛾の 死を受け入るる 闇の愛
           死の川や 夜蛾火蛾燈蛾 溺れしむ

         冬…羽ばたきて 飛ぶもかなはぬ 冬蛾かな
           冬蛾這ふ 空の重さに 耐へかねて

           冬蛾死す 留め螺子ゆるむ 蝶番    俳子

                  カノコガ

                  クワコ

              ウスオビシロエダシャク

                オオスカシバ

               ホシホウジャク

    前頁(毛虫)へ  この頁のTOPへ  次頁(黄金虫)
        「蛾」 関連ページ…毛虫(夏)
 575 俳子ワールド
 俳子の俳句横丁
 神戸観光名所歳時記
 須磨・句碑めぐりの旅
 俳子の守破離俳句
 俳子の独断状
   ホームへ

 俳子のインターネット歳時記 夏


 俳子のインターネット歳時記 INDEX