炎    天  *

          夏…夏の日や 五色に光る 葺かれ石 (五色塚古墳)
            日盛や ゆらめき歪む 埴輪列

            炎天へ 土偶のやうに 口開けて
            炎天を わがアバターが よれよれに

            It's killing me ! 帽子ひとつで 炎天へ
            喉乾く 炎熱の砂 噛むがごと

            炎熱の 空の底ひに 人あへぐ
            炎天や 地球の裏の 影を欲る

            炎天へ 影持つ身をば 呪ひつつ
            炎天へ わが身離れぬ 影をひき

            炎天や 長々々と 貨車の列
            真炎天 大炎天へ 影入るる


            炎昼や 波打つ海の 沸きあがる
            炎昼に 体言止めの 阿吽像

            炎昼や 埃の中に 街がある
            もの影の ひん曲がりてや 真炎天

            片蔭に 入リきらざる 影ひとつ
            片蔭の 幅ほどもなき 蜑の路地

            片蔭や 家の鬼門に いけず石
            片蔭や 路地裏までも 坂の街

            無動寺の 長き参道 油照
            油照 またぎて通る 蛇むくろ

            わが胸の 炉心溶融 極暑の夜
            川の字の 崩るる寝屋の 暑きかな


            炎天の 玉座にどしり 日天子
            天炎ゆる 地火風水も ぬかづきぬ

            炎帝に 背かば白く 視野眩む
            炎帝の 威をはる空の 悪無限
            炎帝や 地には奴隷の 影が這ふ

            炎帝を ドン・キホーテに なりて撃つ
            赤茶けて 煮詰まるごとく 晩夏光    俳子

        メトロこうべ 地下街通路壁画 「星座シンフォニー」
          芦屋芸術学院ヴィジュアルデザインコース学生制作

     池田宗弘 氏作 「ロシナンテは転倒した」   須磨離宮公園

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