雨 蛙 / 河 鹿  *

         春…蟇出でて はや強情の 面構へ

         夏…森に棲む ものらが気息 遠河鹿
           杣谷は 風伏すところ 河鹿鳴く
           渓流の 隠れ岩より 河鹿笛
           これよりは 秘境が谿や 河鹿笛
           河鹿鳴く 摩耶霊山の 谿深し
           河鹿鳴く 声でもてなす 地蔵谷
           河鹿鳴く 姿見えぬを かなしまず
           河鹿鳴く 谿には清き 水流れ
           秘境にて 河鹿蛙の 別天地
           河鹿鳴く 近くに寄らば 沢の音
           目を開き 喉をならして 河鹿鳴く
           せせらぎも 河鹿もひとつ 峡の音

           金色に 透くる泡の巣 枝蛙
           泡の巣に 卵産みたる 枝蛙
           枝先に 森青蛙 泡巣の子
           息長し 潜りしままの 青蛙

           濃緑の ビニール製の 雨蛙
           雨蛙 喉にふくらむ 鳴き袋
           雨恋ふか 妻恋ひをるか 雨蛙
           雨蛙 雨にうたへば 雨しとど
           雨蛙 貌あふむけて びしよ濡れに
           ずぶ濡れに なりて歓声 雨蛙
           念仏を 唱へ笑ふか 雨蛙
           高僧の 静坐するかに 雨蛙

           青蛙 雨恋ふときは 雨色に
           青蛙 雨のしげきを 鳴きもして
           山雨来て 雨の匂ひの 青蛙
           山雨来て 仏の顔の 青蛙
           青蛙 三つ指つきて かしこまる
           青蛙 三指の礼を 尽くすかに
           ぬかづけば 我も敗者や 青蛙
           跳びはねて 草の青より 青蛙
           さてもこれ 八草跳びの 青蛙
           青蛙 とまりて深む 稲の青
           青蛙 風のそよぎに 細葉揺れ

           夏痩の蛙や 池の水をでず    俳子

              モリアオガエルの泡巣

                モリアオガエル

              洞川池のモリアオガエル

                アマガエル

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