明  易  し  *

          夏…仮の世の 仮屋に仮寝 明易し
            明易し 夢見悪しきは 老い易し

            明易し 浅き夢見し 朝もまた
            明易し 夢の中にも 鳥のこゑ

            乳せがむ ややこが寝床 明易し
            明易し ボスの鶏より 鳴きそめて

            東雲の 色なす空や 明易し
            明易し ひときは高き 明の星

            木々の花 強く匂へば 明易し
            明易し 樹液に虫の 小群がり

            明易し 海平らかに して円し
            明易し 彩雲細く 筋をひき

            明易し 薄闇ヴェール 脱げばすぐ (垂水港)
            明易し 波の穂白く なりそめて

            大漁旗 かかげて帰船 明易し
            明易し 舳先そろへて 漁終る

            金色に 輝く海門(うなと) 明易し (神戸港)
            外ッ海に 船出の時や 明易し

            出港の 汽笛三声 明易し
            銀色に 輝く水尾や 明易し

            明易の 神戸海軍 操練所 (史蹟 旧海軍操練所跡)
            土佐に向く 志士像五体 明易し (メリケンパーク)

            六甲の 山は横長 明易し
            空海の 広大無辺 明易し

            短夜や 名句さづかる 夢覚め
            短夜の 枕の底の 不眠症   俳子



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