薄     氷  *

         春…薄氷に 映りし空の いびつなる
           うすらひの うすきひかりの うすあをく

           薄氷に 投げて小石の 五段跳び
           薄氷に のりて沈まぬ 石ひとつ
           薄氷や のるかそるかは 運次第

           薄氷の 下で眠るか 池の鯉
           薄氷の 底ひに溜まる 泥土(うひぢ)かな

           春鮒に まだ整はぬ 池の水
           岩陰の 薄氷いまだ 解けきらず

           薄氷の ぱちんと割れて 恋破局
           薄氷の ぱりんと割れて 仲直り

           日あたりて 水にとけゆく 薄氷
           薄氷の 解けゆくきはの 艶めける
           薄氷の とけて小沼の 深濁り

           薄氷の とけて凍りて 端ふた重
           薄氷の とけて凍りて 皺深に

           薄氷の とけて凍りて またとけて
           薄氷の 薄きがゆゑの 凸と凹

           薄氷は沈まず 池に解くるのみ
           うすらひの 水へとかへる まろき刻

           古池の 氷の解くる 音静か
           薄氷の とけて池面の 強日差し    俳子

            しあわせの村・日本庭園

                修法ヶ原池

                                               
    前頁(二月)へ  この頁のTOPへ  次頁(春の雪)
       「薄氷」関連ページ…氷(冬) 氷柱(冬)
 575 俳子ワールド
 俳子の俳句横丁
 俳子のインターネット歳時記
        INDEX版
 神戸観光名所歳時記
 須磨・句碑めぐりの旅
 俳子の守破離俳句
 俳子の独断状
   ホームへ

 俳子のインターネット歳時記 春


 俳子のインターネット歳時記 写俳版