春     愁   *

             春…春愁ふ 胸に琥珀の ペンダント
               春愁を 裏返しても 春愁

               春愁を 阿形発つさば 吽形受く
               春愁や 阿弥陀 諸仏の 悟り顔

               春愁や 言行一致 なることも
               春愁ふ 箴言集を 閉じしまま

               前よりも 後ろに多き 春愁
               春愁の 心のはしを めくるかに

               なんとなう 春の愁ひに とり憑かれ
               而して あるやなきやの 春愁

               我を見る 猫や瞳に 春思満つ
               春愁ふ 鏡に映る 化粧顔

               手鏡の 底ひにひそむ 春愁
               春愁の 少女指差す ひとところ

               春愁ふ 声は千両 目は万両
               春愁の つのりし果の 胸騒ぎ

               春愁ふ 紫煙目にしむ ジャズ酒場
               春愁も やがて楽しき ジャズの夜    俳子

  土田 隆生 作・眩 驚−W 「アルウィン・ニコライの陽」  於:しあわせの村

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