春    泥  *

          春…重さうに 浚ふ春泥 浚渫船
            春浅し 浚渫船の 遅々として

            凸凹の 凹ほど著き 春の泥
            靴重し 谷の春泥 踏みてより

            平靴の 置き処なき 春の泥
            春泥の 先も春泥 行き惑ふ

            春泥や 歩幅を広く また狭く
            春泥や 泥水にじむ 荒筵

            春泥や 長靴履けと いはれても
            春泥の 返す光の 重鈍く

            春泥に 手を差し伸べて くれぬ人
            春泥に 足を取られて 彼が胸

            春泥や 旅が草履の うらおもて
            春泥に 女草履の 跡深し

            猪の ぬた場溜まりに 春の泥
            猪の 足跡著し 春の泥

            春泥を 駈けてホームへ 滑りこむ
            勝鬨や 春泥つきし ユニフォーム

            粘土より 粗きシルトも 春泥に
            春泥を 捏ねて金色 土饅頭

            春泥の靴や 乾きてなほ落ちず
            春泥の 乾き割れてや 反りかへる    俳子

       イノシシのヌタ場(泥浴び場) イノシシの足跡が残っている

      前頁(春時雨)へ  この頁のTOPへ  次頁(海苔)
  575 俳子ワールド
 俳子の俳句横丁
 俳子のインターネット歳時記
        INDEX版
 神戸観光名所歳時記
 須磨・句碑めぐりの旅
 俳子の守破離俳句
 俳子の独断状
    ホームへ

 俳子のインターネット歳時記 春


 俳子のインターネット歳時記 写俳版