桜 (1) * 春…君が香や 息より軽き 花衣 切なしと 思へば恋の 花衣 花衣 なりしがいつか 恋衣 咲き満つる 色こそ君が 花衣 声よくば 花の陰にて 恋が歌 ほろ酔ひの ころも片敷く 花が下 君とゐる ただそれだけの 花の宴 心まで 花に染まりて 桜色 真盛りの うすくれなゐの 花の下 花や花 天与の半は おのがもの 花咲けば 花花花の 花つつみ 川土手に 添ひて花見や 家族連れ 花万朶 塔の影さへ さくら色 花寺や 花の上にも 花盛る 明光も 陰影もあり 花万朶 咲き満つる 花や陰影 深くして 大それた ことは望まず 花の下 おもしろや 訪ふたび違ふ 花の色 円周の 中の華やぎ 花万朶 円周の 外にも出でてや 花うたげ 酔ふほどの 酒はなけれど 花朧 そののちの ことはしれずか はなおぼろ 咲き満つる 花には花の 薄ら闇 花ありて 一菜百味 俳子庵 名はなくも 里には里の 桜かな 深皺の 幹こそ佳けれ 老桜 人の上に 花あり寄りて 仰ぐべし 願はくは 花の上にて 飛ぶ鳥に 魂さびし 我に注げや 花見酒 花酔の 俳子つまづく 砂利小石 山は北 海は南 花行脚 神戸より 浪速へ京へ 花行脚 花の旅 在来線を 乗り継ぎて 途中下車 前途有効 花行脚 飯よりも 俳句が好きで 花行脚 花行脚 俳句手帖は さらのまま おもしろう 生きて詠へや 花今宵 人踏まぬ そのまた先の 花の道 花行脚 角より古るる 旅鞄 ふるさとの 風は匂ふか 花の昼 うぶすなの 霊気漂ふ 花月夜 花明り 老若男女を 中に入れ 花明り 貧富貴賤の 隔てなく 花明り 添ふる指まで 桜色 心まで 花に染まりて 桜色 花明り 心やさしき 人集ふ 花の世や 光余さず 行き渡る 花揺れて 空もゆるれば 吾もゆるる 大和いま 桜日和の ただ中に 艱難も 辛苦もありて 花の道 この道や 譲り譲られ 花が下 酔うて寝て 夢に万朶の 桜かな めぐり来て 桜大樹に 立ち止まる 俳子 |
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