蝉の穴
 
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      2021年 夏 ( 19 )   *  
 蝉や蝉 幼きころより 樹液吸ひ
 地の底の 暮らし暗きか 蝉の穴
 森闇に 蝉穴掘りて 出づるとや
 指入れて 余りに浅き 蝉の穴
 蝉穴を のぞく少年 羽化はまだ
 蝉穴の 地闇どこまで 続くやら
 山里の 音遠ざけて 蝉のこゑ
 うたたねの 夢のつづきの 蝉のこゑ
 耳鳴りの 奥へと沈む 蝉のこゑ
 飴色に なるまで鳴きて 蝉の夏
 爆心地 なるを知らずか 蝉高音
 蝉しぐれ 深き祈りは 声持たず
 諍ひの あとの淋しさ 蝉時雨
 樹液吸ふ 木の色に蝉 そまるまで
 死に蝉の 目玉乾かぬ 夕まぐれ
 夕蝉の 腹を見せての 大往生
 褐色に 夕日の透けて 蝉の殻
 空蝉の 背に殻抜けの 裂け目跡
 空蝉や 生家屋敷に 人住まず
 空蝉に すがりつくかに 蝉の殻
 木に揺れて 風に透けゆく 蝉の殻
 たましひの まだ残るかに 蝉の殻
 夕暮れて 空蝉なほも 木を掴む
 空蝉のそびら 淋しき風立ちぬ
 蝉むくろ 半角文字の 行列に
 笹舟に 蟻一匹の 大航海
 黒蟻が 真中を通る 須磨の関
 蟻走る 日向日蔭を 選ばずに
 兵隊蟻や 軍隊蟻を 迎へ撃つ
 覗きこむ われはガリバー 蟻走る
 蟻の列 コンフォーミストが ぞろぞろと
 蟻地獄 奈落へ落つる 黒き影
 もがくほど ずり落つ流砂 蟻地獄
 蟻地獄 底ひに待てば 餌の果報
 蟻地獄 見ざるべきもの 見てしまふ
 蟻地獄 どかか似てゐる 恋地獄
 玉虫の 超合金の 武者鎧
 いふなれば 空飛ぶ戦車 兜虫
 かみきり虫 ゴッホの耳を 削ぎに来る
 不揃ひの 地蔵が列に 道をしへ
 蜜まみれ 花粉まみれぞ 黄金虫
 転がせば 死に真似うまき 黄金虫
 金亀子 電子回路に 迷ひこむ
 穀象や 親八十に 子は五十
 糞ころがし踏むや 桃色ハイヒール
 ゴミあさる 団子虫にも 虫が魂 団子虫を季語扱い
 団子虫 窮さばすぐに 虫団子
 猫の蚤 ぷちりと潰す 爪の甲
 器用かつ貧乏 螻蛄ぞ泣き笑ふ
 カフカ読む 我も毒虫 赤蜈蚣
 百足虫這ふ 百のすり脚 音もなく
 ダダダダダ 駄駝駄駝駄駝駄 百足虫逃ぐ
 叩かれて のたうちまはる 百足虫かな
 げじ叩く もげし脚なほ 動き這ふ
 ごきぶりや 老いがひとりの ゴミ屋敷
 御器嚙り 夫婦茶碗に 糞たれて
 ごきぶりの ゆくは物陰 裏の道
 ごきぶりは 隙間に生きて 死すのみぞ

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