サザンカ
 
  575 俳子ワールド
 俳子のインターネット歳時記
 神戸観光名所歳時記
 須磨・句碑めぐりの旅
 神戸グルメ紀行
 俳子の守破離俳句
 俳子の独断状
   ホームへ
    2021年 新年・冬 ( 3 )   *  
 地震の朝 寒月赤く 残れるを
 冬地震に 身も世もなしに 泣きしひと
 さざんかの 咲きつぐ綾と 散る色と
 さざんかや 散るとき見ゆる 人の裏
 貝殺し 油の地獄 牡蠣フライ
     近松門左衛門作の人形浄瑠璃「女殺油地獄」より
 パソコンの オフの画面の 奈落寒
 鄧王の 臍を噛みたる 寒さかな 『春秋左氏伝』より
 友垣の ひとり抜けたる 寒さかな
 息白し すれ違ふひと みな無言
 人行かぬ 貧乏坂を 白き息
 息白し 太極拳も 未熟にて
 寒中や つゆも動かぬ 鯉の髭
 寒中に 湯気出るほどな 猿団子
 封ずれば 溢れて出づる 寒の水
 寒天へ アンパンマンの アンパンチ
 寒紅を 足してをみなの 意地通す
 外套に 包みきれざる 志
 蝉氷 羽化もできずに 水と消え
 鍔迫りの 血潮の滝の 凍りけり
     『近江源氏先陣館―盛綱陣屋―』より
 凍蝶の 破れし翅を 風が刺す
 野の果ての そのまた果ての 寒鴉
 寒鶯や 歌を思ひて 声も出ず
 狼の あと追ふやうに 人滅ぶ
 寒猿の 耐ふる泪は 玉なさず
 ああでもなく こうでもなくて 霙かな
 海しぶく 奥須磨さぞや 雪ならむ
 雪吊の ゆるびてなほも 雪降れり
 山里の 音を忘れて 雪積むる
 雪ばんば 泣く子はゐぬか はよ寝たか
 雪降れば 狐狸が里曲に 下りてくる
 口紅を とればむらさき 雪女
 紫の くちびる裂けて 雪女郎
 雪激し 云えば言の葉 ちぎれ飛ぶ
 見上ぐれば 雪の奈落へ ずんずんと
 雪嶺を 越えたる雲の 速走り
 雪嶺の ケルンにひとつ 石を足す
 雪合戦 まずは小兵を 狙ひ撃ち
 押し競や 寒いの寒いの 飛んでゆけ
 したたりつ 凍りつ軒の 氷柱なす
 寒風に 肩凝りしげき 仁王像
 
 
 北颪 摩耶の天狗が 空を飛ぶ
 もがり笛 子捨ての鬼母が 狂ひ哭く
 鎌鼬 宿なし棄児が すすり泣く
 裸木や 風のつかまる ところなき
 冬木の芽 風切るさまに 尖りゐて
 老生の 命の端を 隙間風

    2021年 新年・冬(2)へ  TOPへ   2021年 新年・冬(4)

     俳 子 の 俳 句 横 丁

 2021年…新年・冬1 / 2 / 3 / 4
     春1 / 2 / 3
     夏1 / 2 / 3 / 4
     秋1 / 2 / 3
     冬1 / 2
 2020年…俳子の俳句横丁 INDEX 2020
 2019年…俳子の俳句横丁 INDEX 2019
 2018年…俳子の俳句横丁 INDEX 2018
 2017年…俳子の俳句横丁 INDEX 2017
 2016年…俳子の俳句横丁 INDEX 2016
 2015年…俳子の俳句横丁 INDEX 2015
 2011年~2014年…俳子の俳句横丁 INDEX 2011~2014
 2003年~2010年…俳子の俳句横丁 INDEX 1