2020年 夏 ( 5 ) * | |
161 | 川鵜飛ぶ 池面近きを 悠然と |
162 | 潜く鵜や 水底深く 影となり |
163 | 素潜りて 魚一撃の 荒鵜かな |
164 | 狩り終へて 干す羽重き 川鵜かな |
165 | 離れ鵜や いつもの杭に 身を沈め |
166 | 離れ鵜や 小さき杭を 寄る辺とし |
167 | はぐれ鵜や 羽干すだけで 繕はず |
168 | 老鶯や うぐひす色の 声で鳴き |
169 | 老鶯や 雑木が森に まぎれゆき |
170 | 郭公の 声のかぎりを 鳴けぞかし |
171 | 軒下の コロナ嗤へば 閑古鳥 |
172 | 行々子 調子外れの 声立てて |
173 | これやこの 静か蘆辺の 行々子 |
174 | 葭原や 日暮れを告ぐる 鳥の声 |
175 | 青蘆や 中にひともと 折れをりて |
176 | 万緑を 六角亭の 見ゆるまで |
177 | 万緑の 谺は行きて 返りこず |
178 | 万緑の 底に一条 水激す |
179 | 万緑に 入る影もまた 濃緑 |
180 | 万緑や 万物足りて 変万化 |
181 | 緑蔭に 烏鷺の争ひ へぼ将棋 |
182 | 緑陰に 座して整ふ 呼気吸気 |
183 | 緑蔭に 数息相随 止観還浄 |
184 | 集ひ来よ アファンの森の 緑蔭に ファンの森は、C.W.ニコル(2020年4月3日逝去)がつくった森。 |
185 | 緑陰に 心やすらぐ 森の民 日本の国土の三分の二が森林。 われらが先祖は、森に暮らし、森と共生して生きていた。 |
186 | 海近き 須磨の山々 風青し |
187 | 海境を 越えても海や 風青し |
188 | The Seven Seas めぐりめぐりて 青葉潮 |
189 | 南海の魚も来たるか青葉潮 |
190 | 青嵐 街踏んづけて 綱渡る 北野町広場 |
191 | 青嵐 力み絶頂 仁王像 須磨寺 |
192 | 青嵐や 青葉の笛の 音を攫ふ |
193 | ぎんどろの 裏葉白きを 青嵐 |
194 | 六甲の 山傾けて 青嵐 |
195 | 青嵐 海に入りなば 色を増し 須磨浦公園 |
196 | 青嵐 馬銜かむ馬の 逃げ迅し |
197 | 青芝や 荒くれ馬の 尾にリボン |
198 | 大波乱 コンマ二秒差 ダービー馬 |
199 | 繭つむぐ 熟るる身ひとつ 閉じこめつ |
200 | 白繭や 母なるものを 慕ひきて |
2020年 夏(4)へ TOPへ 2020年 夏(6)へ |
俳 子 の 俳 句 横 丁 |
2020年…新年・冬1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 春1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / 11 / 12 / 13 / 14 夏1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / 11 / 12 / 13 / 14 / 15 / 16 / 17 / 18 / 19 / 20 / 21 秋1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10 / 11 / 12 / 13 冬1 / 2 / 3 / 4 / 5 |
2023年…俳子の俳句横丁 INDEX 2023 へ 2022年…俳子の俳句横丁 INDEX 2022 へ 2021年…俳子の俳句横丁 INDEX 2021 へ 2019年…俳子の俳句横丁 INDEX 2019 へ 2018年…俳子の俳句横丁 INDEX 2018 へ 2017年…俳子の俳句横丁 INDEX 2017 へ 2016年…俳子の俳句横丁 INDEX 2016 へ 2015年…俳子の俳句横丁 INDEX 2015 へ 2011年~2014年…俳子の俳句横丁 INDEX 2011~2014 へ 2003年~2010年…俳子の俳句横丁 INDEX 1 へ |